・日時:2015年9月18日 ・場所:静岡県内病院 ・参加人数:入院患者とその家族、約50名 ・参加年齢:生後8ヶ月〜16歳 ・訪問者:湘南ベルマーレフットサルクラブ 久光重貴選手 レックス(着ぐるみ) 山田晴美(フットサルリボンメンバー) 山田堅太(フットサルリボンメンバー)
「みんなと一緒に楽しもう!」
今日は子ども達、家族、病院スタッフみんなで、フットサルで楽しもう
1.子どもたちとの触れ合い ① 5階病棟にて子どもたちと、ボールを使ったアクティビィティ 私達が5階に上がると、プレイルームに集まっていた9人の子ども達は笑顔でいっぱいです。その表情から、 今日の日をとても楽しみに待っていてくれたことが、とてもわかりました。そして、久光選手とレックスの登場に、わあいと、喜びの声。久光選手からの挨拶のあと、早速、ボール遊びです。 子ども達は半円状に一列に座わり、 座ったままで、ボールをひとりひとつずつ持ち、つま先、かかとと、右足左足と交互に足をボールの上に置き、フットサルのボールに慣れてもらいました。 次に、ボールひとつで、右端の子どもから、左端の子どもにコロコロボール送りです。 久光選手より、「自分がどんなボールをもらったら嬉しいか考えてみよう。そして、隣のお友達にパスする時に隣の友達を思いやる気持ちを持とう。みんなで協力して、ボールをパスしよう」と、アドバイスをもらい、みんな、丁寧にボール送りをしました。レックスの応援に盛り上がり、3歳から16歳と年齢層が幅広い子ども達でしたがみんなで楽しくできました。 次に立って2人組で向き合い、ボールを真ん中に置き、右足、左足を、ボールの上に足を乗せるアクティビティです。今回は子ども達と、ご家族や病院スタッフでペアを組んでもらい、一緒に楽しみました。久光選手の「右、左」のかけ声に合わせて、ボールに足を乗せるのですが、向き合って両手を前でつなぎ、足のみ動かす動作なので重心がぶれると、うまく足を乗せられません。また、協力しないと倒れたりボールが違うところに転がっていきます。向き合っているふたりの協力が必要です。 始めは慣れずに、苦戦も、見られましたが親子で声かけをして繰り返す事で、できる喜びに変わり親子で楽しい時間を過ごすことができました。 アクティビティの最後は久光選手から、子どもたちがボールを奪えるか、競争です。 「フットサルの選手からボールを奪うことができない、と始めからあきらめないで。何事も、出来ない、と始めから思わないで。最後までがんばろう。」と選手から子ども達に伝え「選手とのボール取りにやってみたい人」の声かけに大きく手を上げた子どもがいました。 周りのお友達には、「いつもは、病院で大きな声をあげられないけど、今日はお友達を応援するのに、思いっ切り声を出して応援しよう。みんなで1から10まで声かけしてみよう」と伝え、笑顔と拍手でお友達を応援することができました。 そんな中で、やってみる?と声かけられて、始めは恥ずかしくて、断ってしまった子どもも、みんなの応援にやる気が出て、自分から、「ぼくやってみる」と志願してがんばりました。 また、点滴をしながらもスタッフにお手伝いをしてもらい、やりたい。と、手をあげてがんばった子どももいました。 最後に大きいお兄ちゃんが挑戦。 選手も真剣です。ボールのスピードの速さに、圧巻、周りの子ども達も応援しながらも、選手のプレーにすごい速いと声が出てプレイルームが盛り上がりました。応援する子ども達と、がんばって選手からボールを奪おうとしている子どもと、みんながひとつになれた瞬間でした。 「今日、からだを動かしたことを忘れないで。みんなでボールを使って楽しんだことを、忘れないで。また一緒にプレーしよう」と、締めくくり最後にプレゼントの贈呈、集合写真でアクティビティは終了しました。 緊張も溶けて、久光選手に群がる子ども達。サインをもったり、握手してもらったり、抱きしめてもらったり、名残りしい様子がわかります。 レックスにも、子ども達が集まります。等身大の大きな着ぐるみに小さな子ども達は抱きつき、大きさと、ふくよかさを体で感じとっていました。
②病室訪問 次に病室訪問しました。アクティビィティに参加できなかった子ども達の病室に選手とレックスで個別に訪問し、 子どもと触れ合いました。久光選手が自分の病気のこと、治療のことを話し、でも、フットサル選手として、あきらめないでがんばっている話しをしました。そして、ボールをひとつ持ち、ベッド上の子ども達には、ボールを手で叩いたり、さわったりしてボールの感触を味わってもらいました。選手の訪問に、子ども達も照れながらも大喜びです。選手からサインやプレゼントを贈呈されて、とても嬉しそうでした。それを見ていた、付き添いのご家族も楽しそうでした。ひとりの少女が入院する前まで、サッカー選手だったそうです。同じサッカー選手同志、話しもつきません。退院して、サッカーをすること、久光選手のプレーを見に行くこと、また、一緒にフットサルをすることを、熱い約束をかわしました。 ③6階病棟の子どもたちと、ボールを使ったアクティビティ 6階のプレイルームにあがると、とても驚きました。6階のプレイルームは、真ん中のコーナーに柱があり、左右オープンされている構造です。その左右のオープンスペースにベッド上安静の子ども達が2名、ベッドのまま、参加してくれました。車イスで参加の子どももいます。お母さんに抱かれた8ヶ月の小さな幼児から、小学6年までの合計、9人の子ども達が集まってくれました。 ひとりの女の子が、楽しみに待っていてくれてたのですが、レックスの登場にあまりの大きさに驚き、泣いて一時 病室に戻ってしまうことがありましたが、泣きながらも、とても、気になる様子で病室から出てきて、遠くから眺めていました。 椅子に座れる子ども達は半円状に一列に座りました。 座ったまま、ボールを高く上に上げる、次に、ボールを高く上げたら、てばたきをする。次に座ったままボールを上げてヘディングするなどして、ボールに触れました。ベッド上の子ども達には、ボールをひとつずつ渡し、しっかりと手に抱えて落とさないように頑張りました。ボールが転がって行ってしまう子どももいましたが、久光選手がみんなに、「始めからダメとか言わないで、最後まで、あきらめずにがんばろう。今日は手も足も、口も全部使ってみんなで楽しもう」と励ましの言葉を投げかけ、子ども達も頑張りました。 少し様子を見ていた、先ほど泣いてしまった少女も、みんなが、わいわい楽しそうにボールで遊んでいるのを見てプレイルームに戻ってきてくれました。お母さんの付き添いが必要でしたが、最後までアクティビティに参加することができました。 次に久光選手からボールを奪えるか、子ども達の挑戦です。今回は3人の男の子と、車イスの女の子が手を上げてくれました。ベッド上の子ども達も、大きな声でお友達を応援してくれます。 みんな、真剣に久光選手に挑むので選手も真剣でした。選手を心配してくださった病院スタッフも、いました。 生後8ヶ月の小さな幼児、まだ、声を出すこともできず、表情で感じを見るしかありません。 フットサルのボールを裸足だった右足の裏に押し当てました。すると、一生懸命足を突っ張り、足先が前後ろに動いているのが、わかります。お母さんも「⭕️⭕️ちゃん、すごい足突っ張てるね。ボールわかるの?」じっと我々の目を見つめ、ボールが当てられている間、ずっと右足を動かしていました。 「⭕️⭕️ちゃん、将来はサッカー選手だね。」と、抱っこしていたお母さんも、喜んでいました。 そして、「初めて、ボールを触らせたのですが、赤ちゃんがボールにこんなに反応したのに、驚きました。これからは、ベッドの上でも、なんか触らせてみます」と、話してくれました。 最後にレックスの登場です。 大きなレックスの股の下をゴールに見たて、みんなでシュートです。レックスは足を開いたり閉じたりします。足をいて欲しい時は、「レックス!」と、大きな声で叫びます。みんな一目散に、縦一列に並び、やる気満々です。 低学年の女の子から、順番です。小さな声で「レックス」すると久光選手が「普段は病院の中だから、大きな声を上げられないかもしれないけれど、今日はいいんだよ。大きな声を出して、楽しもう。」 もう一度、挑戦です。「レックス!」と、大きな声を出すことができ、ボールはレックスの股の下を通り抜けました。 「声を出して楽しむことの大切さや、ただ、蹴るのではなく、レックスを思いやる、相手を思いやる気持ちを大切にして欲しい。」と、久光選手が子ども達に伝えました。 ベッド上安静の女の子のお友達の挑戦です。起き上がることはできません。水平に寝ながらの状態で手だけ使 い、「レックス!」と叫び、レックスの股めがけてボールを投げました。入りました! もうひとりの男の子は、、レックスまでの距離が長く、初めは失敗しましたが、あきらめずに何回も、挑戦して、 見事ゴールしました。プレイルーム内は大きな歓声と、拍手が沸き起こりました。 ボールが入ると、久光選手とハイタッチする子、レックスに頭撫で撫でされる子、お友達が入れたら、ジャンプして 一緒に喜ぶ子、みんな大きな声も出て、子どもらしい姿を見ることができました。 ベッド上の子ども達も、歩ける子ども達もみんな一緒に楽しむことができました。 そして、プレゼントの贈呈、記念撮影で終了しました。
記念撮影の後は自分達で用意していた、ユニフォームや、色紙にサインを書いてもらう子ども達や、用意が間に合わなかった子ども達には、病院スタッフがこの日のために手作りの色紙を準備してくださっていたので、そちらをみんなもらって、久光選手からサインを書いてもらいました。 ② 病室訪問 プレールームに移動ができなかった子どもたちの病室を久光選手ひとりで訪問しました。 久光選手がサインをしたり、握手、記念撮影、プレゼントの贈呈をしました。 2.子ども達の感想カード おわりに 今回の訪問では、病院スタッフの方から嬉しいお言葉をいただきました。 「入院生活をしていると、本物に触れる機会が少ないのですが、今日はフットサルのボールに子ども達が触れることで、サッカーという、スポーツが短に感じることができました。また、治療を続けている、久光選手そのものと久光選手からの言葉が子ども達のエネルギーの源になります。久光選手が子ども達の名前を呼んでくれることで、子ども達がアクティビティに一緒に参加しているという喜びにもなりました。」 この度は病院スタッフの皆様のご協力に、深く感謝しております。 ありがとうございました。 第10回フットサルリボン慰問レポート 第10回フットサルリボン慰問レポート_r4 フットサルリボン 慰問担当 須藤 聖子