『Love the life your live~困難の中でフットボールが生きる希望に~』
日時:2017年9月17日(日)18:30~
会場:小田原アリーナ研修室
主催:湘南ベルマーレフットクラブ
特別協賛:中外製薬株式会社
参加人数:28名
登壇者:
・久光重貴(湘南ベルマーレフットサルクラブ所属 )
・加藤健人(埼玉T.Wings所属 ブラインドサッカー日本代表)
概要:
フットサル選手・久光重貴氏とブラインドサッカー選手・加藤健人氏、両選手が人生の中で困難にあっても
希望や目標を抱き、前を向いて生きていく大切さを伝える。
実施報告
■第一部(約45分)
久光重貴選手による講演
自分が癌とわかったのは、湘南ベルマーレフットサルクラブでのメディカルチェックでのことだった。
フットボールをしていなければ、選手で活躍していなければ、癌もわからなかったかもしれない。
だから、フットボールにとても感謝している。
病気になって一番苦しかったのは、検査から癌という、診断がくだるまでの期間。色なことを考え押しつぶされそうになった
が、 はっきり癌ってわかってからは、フットボールがあっての自分とわかっていたので復帰することしか頭になかった。
担当医に「いつから練習始められますか?」と質問すると、「久光さん、フットボールするには、まずフットボールできる体に
しないといけない」と言われ初めて自分の病気の重みを知った。
治療に専念した時、色々な人に励まされ、力をもらい、支えてもらった。
湘南ベルマーレフットサルクラブは自分をチームの一員として、登録選手のひと枠を自分のためにあけてもらった以上、
チームには最後まで選手としての責任と、チームへの恩返しをしていきたいと思っている。
自分の好きな言葉「共に前進」は同じ癌患者の女性から声をかけられたもの。
苦しいのは自分だけじゃない。 前を向いて歩んで行きたい。
■第二部(約45分)
加藤健人選手による講演とブラインドサッカー体験
視覚障害には2種類あり、弱視と全盲とがある。
みなさんも弱視と全盲を体験してみましょう。手を目元に軽く当て、光を感じる感じが弱視。
手をしっかり当て、真っ暗な状態が、全盲になります。
この中で、ブラインドサッカー知っている人いますか?
自分は弱視なので光は感じるが、みなさんが手を挙げているかは、わからない。
音を頼りにしているので、返事は手を叩くなどして音を出してもらえると視覚障害はわかりやすい。
ブラインドサッカーは視覚を閉じ、音と声を頼りにプレーする。フィールドプレーヤーはボールを持った相手に向かって
行く時に、「ボイ!」と声を出さなければなりません。
敵陣ゴールの裏に、「ガイド」と呼ばれる役割の人が立ち、攻めている場面で攻撃のタイミングを声で伝えます。
ボールは、フットサルボールと同じ大きさボールは転がると音が出る特別なボールを使用します。
ではみなさんもブラインドサッカーを体験してもらいましょう。
高3の時にボールが目にあたり、病院に行き、遺伝的な目の病気だと知る。
段々と光が失われて行くことに自暴自棄になった時もあるし、自分が障害者であることを隠そうとしてひきこもりになった時も
ある。そんな自分にも何かできることないか、両親からブラインドサッカーの存在を教えてもらい、体験に行ったのが、自分の
ブラインドサッカー人生の始まり。
現在は仕事をしながら埼玉T.Wingsに所属 し、2020年東京オリンピックの日本代表に選ばれるため日々練習に励んで
います。
また、最近は企業内でのコミニケーション能力向上のため、ブラインドサッカーが取り上げられ、講演にも行っています。
■おわりに~質疑応答など~
参加者よりお二人に質問
Q、一番高価な買いものは?
A、加藤:マイホーム
久光:お母さんの誕生日プレゼント
Q、トレーニングはどのようなこと?
A、加藤:トレーニングメニューとかはなく、メンタルを維持することが大切。目標を見失わず、進んでいく。
久光:落ち込んでいられないから、やはりメンタル強化も必要。
筋肉を一度落とすと後が大変なので入院していても筋トレはかかさない。
Q、休日の過ごし方
A、加藤:イベントなどに参加することや、サッカーを離れて奥さんと過ごすこともある
久光:ひとり散歩が趣味。思いつきで出かけることが多い。
Q、平日は?
A、加藤:以前はあん摩の仕事もしていたが、会社の協力もあり、日本代表になるためにサッカーは集中できる環境にある。
久光:今は湘南ベルマーレフットサルクラブの選手枠のひとりとして、責任をもって活動している。
Q、目標は?
A、加藤:3年後のパラリンピックにはみなさんで応援してほしい。2020年8月25日から9月6日まで
久光:1日1日を大切に、毎日を積み重ねてプレーオフに出場する
フットサルリボン 須藤聖子