・日時:2014年11月17日 ・場所:千葉県内病院 ・参加人数:入院患者とその家族57人 ・参加年齢:4歳〜12歳 ・訪問者:湘南ベルマーレフットサルクラブ 久光重貴選手 バルドラール浦安 小宮山 祐介選手 レックス(着ぐるみ)
「笑顔の連鎖」
1.大歓迎 当日、受付からアクティビティ会場の下見に行くまでに、外来の中学2年生の男のお子さんが、「サッカー選手が来てる!」と、大はしゃぎしてお母さんと一緒に、私達の後に付いてきました。 私達が打ち合わせしている間も、看護師さんに「サッカー選手だよ。カッコいいね。僕サッカー大好きなんだ!」と、笑顔で話しずっと打ち合わせが終わるのを、待っていました。 久光選手、小宮山選手から「浦安の試合見に来てね。」と握手されると「緊張しちゃう。」と照れながらも、嬉しいそうです。 私達が控え室に戻るまで、ずっと笑顔で迎えていてくれてました。 今回は2病棟回りましたが、どちらの病棟でも、両選手とレックスを大歓迎してくれました。思い思いのサッカーチームのユニホームを着てくれていたお子さんがとても多かったです。 2.子どもたちとの触れ合い ① 4階病棟にて子どもたちと、ボールを使ったアクティビィティ 私達が4階に上がると、待ちきれないお子さんたちが廊下に集まっていました。すぐに、運動可能であるお子さん、5人とフットサルボールを使ってボール遊びを始めました。 ボールをひとりひとつずつ持ち、つま先、かかとと、ボールに足を置いてボールの感触を味わいました。 次に2人組で向き合い、ボールを真ん中に置き、久光選手の掛け声に合わせて、右足、左足、慣れてきたら、どちらが先に
ボールの上に足を乗せられるか競争です。 「わ-い」「やった-」「負けたあ」 「勝ったあ」と笑顔で盛り上がりました。 そして、久光選手と小宮山選手がペアになり、廊下の長さを生かし、早いパスと足の裏でボールを止める、技の披露がありました。どんなに早いパスでも、ピタリと足の裏で止めてしまうプレーに子どもたちも、「すっげえ」「さすがプロだなあ」と感動していました。 感動の後は、選手が見せた足の裏の技を使って、長い廊下をボールを蹴りながらお散歩です。一番年長の男の子が率先して見本を見せ、後に小さい子ども達が続きます。みんなボールさばきが上手です。 4才の男の子が、「できない、できない」と泣き叫びます。久光選手が男の子を抱き抱え、一緒にお散歩。いつか泣き止み、 次はお父さんと一緒にお散歩です。 お散歩の次はレックス登場です。 レックスの股の下に子どもたちはボールを蹴り、入ったら、「レックス」と叫びます。強いシュートを打った女の子が「将来は、 なでしこジャパンだね」と言われて大変嬉しそうです。 アクティビティの最後は小宮山選手から、子どもたちがボールを奪えるか、競争です。 ここで、久光選手から •チャレンジすることをあきらめない •友達を応援しよう
•できないことが、できるようになったことを、みんなでたたえよう と話しがあり、誰からやる?の問いかけに、みんな、率先して手を挙げてくれました。 予定時間をオーバーしてしまうほど、盛り上がり、最後にプレゼントの贈呈、集合写真で終了しました。 ② 病室訪問 次に病室訪問しました。 アクティビィティに参加できなかったお子さんの病室に個別に訪問し、病室が広いお部屋では、久光選手、小宮山選手とそれぞれにボール蹴りで楽しみました。 みんなボール蹴りが上手です。 選手と笑顔でボール蹴りをしていたお子さんを見て、ご家族も大変喜んでいました。 それぞれ着ていたユニホームや、用意していた色紙に選手のサインをもらったり写真撮影などして、お子さんやご家族と触れ合いました。 また、レックスがお気に入りの女の子は、レックスから離れません。ずっと、後ろから付いてきます。プレゼントのレックスのキーホルダーに大喜びでした。 ③ 4階病棟の感想カード ① 7階病棟の子どもたちと、ボールを使ったアクティビティ 参加してくれた15人の子どもたちの大半は車椅子だったので、今回は広い会議室をお借りしました。 始めに、久光選手より自信の病気のことを話し、 •みんなもあきらめないで、がんばろう •いつもチャレンジすることを大切にしよう •元気になったら、浦安の試合見に来て下さい、小宮山選手も頑張るから と話しがあり、真剣に聞いていました。 ボールを蹴ることは、できないので、ボールを足の甲にのせたり、足の裏で転がしたり、触ったりしてボールの感触を味わってもらいました。 入院前はサッカーを習っていたという男の子は巧みにボールを転がしながらも「ボールちっちぇい。」とサッカーボールとフットサルボールの違いを感じていました。 次にプロの技の披露です。会議室一杯に選手2人が広がり、病棟の先生(医師)の股の下をボールが行き来します。 早く強い2人のパスに女の子は「きゃー」男の子は「すげー」と会議室に叫び声がこだましました。 そして、小宮山選手からボールを奪えるか、チャレンジです。代表して、歩ける中学年の男の子がチャレンジしました。 みんなで10数えるうちに小宮山選手から、ボールを奪うルールです。 回りの子どもたちも、始めは小さな声で応援していましたが、だんたん大きな声になり、10ぎりぎりで奪うことができました。 次のチャレンジャ-は病棟の医師です。 子どもたちからは更なる、「○○先生がんばって‼︎」と大声援です。ボールを奪うと、みんな拍手で「先生すごい」とまた大喝采でした。 最後のチャレンジャ-はお父さんです。相手は久光選手です。お父さんも、真剣です。しかし、久光選手も容赦しません。 子どもたちの声援は奪えるまで続き、無事に奪うことができました。 子どもたちの笑顔と声援は私達回りの大人も勇気づけられ、会議室一杯に大声と笑顔が耐えませんでした。 最後に久光選手より •チャレンジすることの大切さ •できることも、できないことも、最後まであきらめない と締めくくられ、プレゼント贈呈、集合写真で終了しました ② 病室訪問 会議室に移動ができなかった子どもたちの病室を訪問しました。ベッド上での生活なので、ボールをだいてもらいました。 用意していた色紙にサインしてもらったり、千葉の話しやバルドラール浦安の話しなど、思い思いに選手と会話を楽しみました。中学年の男の子たちの病室は、賑やかです。 今、流行りの妖怪ウォッチで選手と遊んだり、フットサルの選手をとて も詳しく知っているお子さんがいて、小宮山選手も、久光選手も、フットサルの日本代表の選手だったことを聞くと、「どうしよう、どうしよう、日本代表の選手なんて、とっても緊張しちゃう、サイン一杯もらっとこう」と、看護師に話しているのが印象深く、両選手に囲まれながらの記念撮影に満面の笑みでした。 ③ 感想カード 3.病院職員の感想 こじんまりとした活動ですが、何より、子ども達の子どもらしい笑顔とはしゃぎようが見られてこちらもうれしくなりました。 7階病棟の児は思うように動けない児ばかりですみませんでしたが、大きな声を出せたり、楽しい時間になったことは手に取るようにわかりましたね。親に色紙を頼んで買ってきてもらったり、楽しみにしてくれていたのでうれしかったです。久光選手のお話は心に残ってくれたことと思います。保護者の方もいつもより楽しそうな子どもを見てうれしかったようですね。 4.バルドラール浦安 小宮山選手の感想 11月17日(月)、フットサル選手として湘南ベルマーレの久光重貴選手と一緒に千葉県内の病院に慰問に伺いました。 「僕が行ってどんな意味があるのか?」「僕に何ができるんだろう?」答えが分からないまま訪問しましたが、子どもたちの笑顔、ご両親が喜んでいる顔を見て、自分は特別ではないけれど慰問することに意味がある、と感じたことが一番大きかったです。僕自身、父親を病気で亡くしているので患者の家族としての気持ちは分かりますが当事者ではありません。 「病気を治して」「がんばって元気になれよ」と軽はずみには言うことはできないので「がんばる」という言葉の重み、久光選手にしかかけられない言葉があること、気持ちを伝えることの難しさを感じましたが、「退院したらフットサルを観に来てね」 「また一緒にボールを蹴ろう」これが僕が伝えられる言葉です。 病棟のお子さんたちは普段、運動ができない、大きな声を出せない環境にいます。そういった子どもたちが一緒にボールを蹴って喜び、大声を出してはしゃいで笑顔になり、その姿を見てご両親や病院のスタッフの方も笑顔になるのを見ることは純粋にとてもうれしく、スポーツの力の大きさを実感しました。 今回ご縁があってこうやって慰問させていただきましたが、今後も子どもたちにそういった声をかけられるよう日々懸命にプレーをして、活動への協力を続けていきたいと考えています 第8回慰問レポート